コラム

2016-04-16

子どもを預けてでも仕事がしたい女性と現実

最近感じていること

女性活躍推進とか、ワークライフバランスとか、いろいろなワードが生まれ、子供を持つ女性が働きやすい、社会進出しやすい世の中になっているような錯覚を覚える。
私が子供をもったあと、やむ追えない事情でまた社会に出たころと、実際はそれほど変わってないのではないかと感じる。
いや、男女雇用機会均等法が変に機能し、あのころよりも働きにくく、社会に出にくくなっているようにさえ思う。

私のワークライフバランス

まず、1980~90年。
専業主婦の私。長女が幼稚園に行くという時期、保育料のことを考え公立の幼稚園を希望したが、「落選」してしまった。
保育料の高い幼稚園に入れることも難しく、それを紛らすように、安易に仕事に出ることを考えた。
そうしたら、保育園に入れることができる。母親の私が仕事に行くので、幼稚園ではなく保育園にいれた・・・そんなシナリオを描いた。
夫が若く低収入の実際に対し、未熟な母親の私が考え付いた愚かな知恵だった。

ちょうど3月から4月にかけてという時期で、保育園は何とか決まった。
家からは遠く、歩くと30分はかかった。
当時車の免許もなく、車もない私は、歩いて、夏場は二人の子供を自転車にのせて保育園に送った。

私立の幼稚園に入れるよりは、費用は掛からなかったが、私の半端なパート収入は二人の子の保育園料にあっけなく消えた。

まだ20代だった私の体力と、母が助けてくれたので何とかなった。
夫は全く無関心、非協力的だった。
「(夫は)男としての仕事があるから仕方がない」と思っていたので、過度な期待はしなくて済んだのかもしれない。

今、息子の家庭がちょうどそのころの私のような状態。
神奈川にいてお嫁さんは今専業主婦。
神奈川は保育園は入れなくはないそうだが、それでも子供二人を入園させることを考えたら、働かないほうがいいのだそうだ。
息子は給料が特段良いわけではなさそうで、残業も調整されているため「しばらくはイクメンでいくわ」と言っている。

男性が働いても、女性より高い給与というわけでもないから、生計は昔より大変かもしれない。

その後、シングルマザーになった私だが、母親と同居していたため、子供の世話を焼いてくれた。
子育てに対して、意見が合わないことも少なくはなかったが、そばにいてくれたので、助かった。私は安心して仕事ができた。男性並みの仕事時間と給与を得ることができたのは母のサポートのおかげだ。

息子一家は私の住む札幌からは遠く神奈川に住んでいる。一年に1~2回しか会っていない。もちろん何の手助けもしてやれていない。
お嫁さんはさぞかし大変だと案じてはいる。が、何もできない。私には私の生活があり、仕事があるから、と言い訳している。

昔のほうが、親でもなんでも、周囲のサポートがあったかもしれない。
今はどうだろう。

女性は『ビジネスパーソン』になれているのか

周りにいる若いお母さんたちはどうか。
半端な時期は保育園は待機状態で、やっとこの4月に保育園に入れたという話をよく聞く。
だからと言って、職場復帰がスムーズにいくわけではない。
職場は男性並みに給与を支払わなければならない女性に対し、男性並みの仕事の量と責任を求めてくる。
出張、早朝会議、残業、休日出勤。
子どもがいなければ問題なかったことも、子供がいるということは、当たり前のようなことも当たり前にはできなくなるものだ。
結局、職場復帰をあきらめて、転職しパートしか選択肢がないというのが現状だ。
パートだとしても雇用主の考えは、そこに女も男も、独身も既婚も関係ない。
時間分働いてもらってなんぼなのだ。

ワークライフバランス、なんてまだまだ絵に描いた餅で、大企業は企業の姿勢として取り組んでいるが、零細企業の現実はそうではない。

小さい子を持つ母である女性は、
子どもを預けて仕事に没頭したいわけではない。
上がらない夫の給与明細をみて、何とかしなきゃ、とけなげに考えて仕事に出ようと決意するひともいる。
本当は子どもと居たいが、のんびり構えていられないほどの、教育費や生活費の不安が襲ってくるのだ。

待機児童はどれくらいいるのか?
厚生労働省発表によると、認可保育所への入所を希望しても入れなかった待機児童は、昨年10月1日時点で全国に43,184人だったとのこと。
ここで言う「待機児童」とは、上記の通り、認可保育所に入所希望を出しておきながら入所できなかった児童のことだ。
では、認可保育所への入所申込みをしているかどうかを問わない『真の待機児童数(=潜在的にいる全ての待機児童数)』はいったいどのくらいいるのだろうか?
概ね180万人〜360万人の規模でいるのはないかと考えられているそうだ。

子どもの数は減っているというのに、働かなけれなならない親は増えているということか。
サポートしてくれる親もそばにはいないということなのか。
では早急に保育園を、安く入れる保育園を創るべきだろう。
ところが、
こんなニュースが目に飛び込んできた。

保育園開園断念のニュース

千葉県市川市で4月に開園予定だった私立保育園が「子供の声でうるさくなる」などの近隣住民の反対を受け、開園を断念していたことが分かった。同市の待機児童は373人で全国市区町村で9番目に多い(昨年4月時点)。説明会に同席するなどして地域の理解を求めてきた市の担当者は「(住民の反対で)開園が延期したケースは東京都内などであるそうだが、断念は聞いたことがない。残念だ」と言う。

住民側の意見も、おそらく単純に「子供の声はうるさい」だけではないと思いたい。
犬の鳴き声も、ピアノの練習の音楽も、家族団らんの笑い声などの“生活音”さえうるさいと苦情になる昨今、簡単なことが難しくなっているような気がする。

『今』も大事だが、困ったとき、悩んだときは『少し先』をみて考えるとよいという。

子どもを預けてでも働きたいお母さんの理由と現実は様々だと思うが、先輩の大人が応援・支援できる世の中にしたいものだ。
   ┏━━━━━━━━━━━━━━
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─┘  札幌市中央区南4条東1丁目4-1
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