コラム

2013-07-11

離婚事件のお話し(4)~離婚事件の解決への近道を探る2

今回は、係争例をもとに具体的に「どうすることが解決の近道なのか」を解説していきます。
前回のお話しはこちら

係争1 ~親権~

難しい事案の一例として親権を巡るトラブルがあります。父親から依頼を受けたときに、事前の打ち合わせの段階から、「子供の年齢や現在の養育環境を考えると親権を争っても無駄ですよ。」と説明して理解しているはずなのに、無抵抗で妻の方に親権を渡すのは面白くないからという理由で親権を争いたいという方は少なからずいます。

そんな事件になると、妻が親権者としてふさわしくないという事情を主張しなければならないので、いかに相手の生活態度が不健全で子供の養育環境としてふさわしくないかというような、人格攻撃に近い主張をせざるを得なくなるので、代理人としても非常に嫌な気持ちになることがあります。

親権の争いは、当事者どうして話し合いをしたとしても完全な納得はなかなか得られませんが、親権を巡ってお互いに感情的なしこりを残してしまうような争いをしてしまうよりも、早く親権の問題にけりをつけて子供との面会交流の条件を詰めて行った方がずっと健全な親子関係を築けると思うのですが、そこの割り切りができない人が少なくないのです。

係争2 ~財産分与~

離婚に伴う財産分与については、結婚してから夫名義で築いた財産がある場合には応分のものを渡さなければならないのは当然のことなのですが、それを認めることにどうしても納得がいかないのか、過去の相手方名義の出費の話を持ち出して、それを控除して欲しいという人もいます。

しかし、婚姻中にお互いが了解して支出したものであれば、たとえ夫婦の一方のための支出であっても、離婚時にあれこれ言わないのが基本です(一方が勝手に浪費した場合には別です。)から、細かなことは言わない方が良いのにと思って、そのように話をしても、相手に対する感情的な不満から、できるだけ渡す額を少なくしたくないという男性が多いのも残念なことです。

離婚後の生活設計は大丈夫?

女性の側で感じるのは、「離婚したい!」という思いが先に立って、離婚後の生活設計が非常に甘く、「本当にやって行けるのだろうか?」と思う事案が少なくないということです。離婚してしまえば代理人の仕事は終わる訳ですが、余計なお世話と言われても、やはりみすみす苦労をすると分かり切っているのに安易に離婚するのは如何なものかと思うのです。

特に、結婚期間が長くなって、その間ずっと専業主婦だった女性の場合には、離婚の際にそれなりの給付をもらったとしても、自活して行くのは大変なことですから、もっとしたたかに生きることを考えても良いのではないかと思うことも少なくありません。

離婚事件はとかく感情に左右されることが多いのですが、それよりも冷静に勘定のことも考えて判断するということも必要なのではないかと思うのです。
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次回の離婚事件のお話し5回目では、離婚事件を依頼する際に、「ここまで準備していただける」と弁護士としては非常に仕事がしやすいという、良い例のお話をしたいと思います。

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