コラム

 公開日: 2013-07-16  最終更新日: 2014-09-19

離婚事件のお話し(5)~事前準備の資料があるとアドバイスも具体的

弁護士の業務は非常に雑多で、離婚や相続などの家事事件、債務整理や企業の倒産処理、交通事故、労働事件、刑事事件や少年事件などなど非常に多くの種類を扱う訳ですが、そのなかでも、過去に起きた事実について、損害賠償などの法的責任を争うような事案は、代理人としても、その事実を的確に理解して、これを説得力のある表現で伝えるということが求められます。

その中でも、交通事故のように過去の一瞬の出来事が対象の事件もあれば、離婚事件のように、結婚から現在に至るとても長い期間の出来事が絡み合って現在の事態に至っている事件もあります。

前回のお話しでもお伝えしましたが、離婚事件の場合、依頼者にとっては感情的にどうしても許せない出来事であっても、法的には殆ど意味のないこともあるので、それをきちんと整理して理解できなければ、事案の本筋を見逃してしまうことになります。

離婚事件の場合,過去の出来事は時系列で!

そこで、私の場合は、離婚事件の相談に来ていただくときには、過去の出来事を時系列に並べて整理してきていただくことをお願いしています。

そうすることで、こちらの事実把握がしやすいということもありますが、「過去の出来事を時系列によって確認するという作業をする」ことによって、ご本人の「記憶の整理」にもなるからです。

難しい相談者の場合には、いろいろな事実を述べられても、それが何時のことか分からず、最近のことを話しているのかと思って聞いていると10年以上も前のことだったということも良くあるので、時間軸を確認しながらお話しをお聞きするということが非常に大事になります。

そこで、時系列に並べて準備をお願いする訳ですが、良い相談者の方は、何年何月ころという特定をしたうえで事実を整理してきてくれますが、難しい方は、単に事実を順番に並べているだけで、その事実がどのような時間の経過の中で起こっているのかについて、ご自分でも分からないまま相談に来られます。

こちらが、「それは何年ころのことですか?」とお聞きすると、「長男が6年生のころだから…」と言って考え出して、時期を特定するだけでも何分か無駄にしてしまう訳です。
良い相談者は、その辺のロスがないので、事実の把握がとてもスムーズに行きますし、相談内容も事案の本筋の話に集中できるので、結局はご本人のためにもなるのです。

また、離婚事件の場合には、家族関係の確認は必須な訳で、事務所に相談に来られるときには、戸籍謄本などを相談の際にお持ちいただくようにお願いしているのですが、市役所の相談などでは何も資料をもたずに来られる方もいて、資料を見れば一瞬で理解できることを聞きとるのに何分もかかるという経験もあります。

離婚事件の相談は、どうしても時間がかかりがちですから、基礎的な資料を用意して、時間を節約するというお考えをもっていただくと助かります。

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次回の離婚事件のお話6回目では、離婚事件を依頼を受けた場合、どんなふうにすることが迅速な解決につながるのかをお話しいたします。

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