コラム

 公開日: 2013-10-08  最終更新日: 2014-09-19

DVDをレンタルする方へ-延滞料の怖い話-

長期の休みの時などにレンタルDVDをまとめて数枚借りて自宅で楽しむ方も多いと思いますが、レンタルDVDを期限までに返さないと「延滞料」が取られるということは当然ご存じだと思います。

ところが、忙しさにまぎれたり、友人の家で一緒に見て忘れてしまったりといったことで、延滞料がかかると分かっていても返却しないままになってしまう人もいるようです。

延滞料は、1日につき300円程度に設定されていることが多いようですが
たとえば3本借りて
 1日延滞した場合900円
 1か月だと2万7000円
 10か月だと27万円
の延滞料になってしまうという恐ろしい契約です。

延滞料の請求のされ方

通常、長期間返却しない人は、借りたDVDの所在が分からなくなってしまっていることが多いので、なかなか店の方に連絡しにくいということもあって「長期延滞」という事態になってしまいます。

お店の方でも、放置はできないので延滞料の請求をすることになるのですが、最近ではレンタルショップから直接請求するのではなく、その請求業務を代行する業者も現れているようです。
(このような業者の行為は、弁護士法違反の非弁行為に該当する可能性が高く、それ自体かなり問題です。)

先日、私が相談を受けた事案もそんな業者からの請求に関するものでしたが
請求のはがきには、延滞内容の詳細も記載されず
「延滞料に時効はありません」
「連絡がなければご自宅、勤務先に連絡することになります」
などと脅しめいた事が書かれていました。この文言は、いわゆる架空請求のときに良く使われた文面とほとんど変わりません。

このような通知が来ると、ビビってしまって業者に連絡してしまい、そこで更に不安感をあおるようなことを言われて、言いなりになってお金をむしられるというのが架空請求のパターンですが、DVDの延滞料については、一応は契約に基づく請求です。

多額の延滞料~支払う必要はあるか

日本の法律は基本的に「契約自由の原則」があり、当事者が納得して契約したものであれば有効というのが原則なので、このような「多額の延滞料も支払わなければならない」と思われがちですが、本当に支払わなければならないのかというと、そうならない可能性も結構あるのです。

消費者契約法の10条には
『民法の公序良俗に関する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害する契約は無効とする』
という規定があり、この条項の趣旨からは、このような多額の延滞料を請求することが公序良俗に反するものであれば、その部分の契約は無効ということになるからです。

それでは、どの程度の請求だと公序良俗違反となると考えられるのでしょうか。
長期間返却しなかったとしても、お店にとってはそのDVDが無くなってしまった以上の損害は発生しないと思われますので、「借りたDVDを破損・紛失してしまった場合の賠償金額を超える請求は無効」と考える余地は十分にあるでしょう。

そこで、そのような主張をして交渉することになる訳ですが、相手は契約を盾にとって強硬に請求してきますので、理屈の上ではこちらにも言い分があったとしても、やはりそんな事態を招かないのが一番です。

リスク回避のために~見終わったらすぐに返しましょう

万が一、多額の違約金を請求される事態になったときには弁護士に相談するのも良いですが
なにより大事なのは、見終わったらさっさと返すことです。

私生活においてもリスク管理は大事なことなので、「意味のないリスク」は抱えないように注意したいものです。

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