コラム

2013-11-05

債権回収はお早めに~会社を守るためにできること

今回のコラムでは債権管理の重要性をお話しします。

売掛金の回収が思うように進まなかったり、取引先が突然倒産してしまったり、時には夜逃げされたりするなど、企業活動を行っていると、多かれ少なかれ債権回収で苦労する経験はあるものです。

債権回収の相談~手遅れとなっていることが非常に多い

弁護士をしていると、その債権回収の相談を受けることも多いのですが、相談を受けた時点ですでに手遅れということが非常に多いと感じています。

『取引先が今月末に不渡りを出しそうなので何とか売掛を回収したい』という相談を受けても、その回収のために法的な手続をとっていては、不渡りまでに回収することはまず無理です。何とかうまく交渉して回収したとしても、後々、他の債権者から詐害行為と言われたり、破産管財人から否認権を行使されたりしてその返還を求められることもあります。

したがって、そのような相談をされても、回収できないリスクを説明して、「それでも費用をかけて弁護士に依頼しますか?」と質問せざるを得なくなるのです。

また、債権を保全するために、仮差押というような法的手段もあるのですが、後から自己破産や民事再生の申立をされてしまえば、手続はストップしてしまいますので、苦労して手続をしても無駄になってしまうことも多いというのが現実です。

それでは、どうしたら良かったのでしょうか。



債権回収のポイント~まずは回収に向けて手を打とう

債権の回収のことだけを考えれば、相手が約束通り支払いをしなくなったときには、できるだけ早い時期に回収の検討に入るべきです。
相手がすぐに倒産しそうもないような状況のうちにサッサと債権を回収してしまえば、詐害行為に該当することもなく、ほかの債権者から何か言われることもないのです。

ただ、あまりに回収を急ぎ過ぎると、「あいつは血も涙もないやつ」というような非難を浴びるかもしれませんし、その後の取引に差し支えることもあるかもしれませんから、そこはバランスを考えて手続を考える必要があります。

直ちに、回収に入らなくても、不良債権が膨れ上がらないようにすることも重要です。信用不安のある相手には、新たな取引は現金取引にしてもらうとか、取引金額の枠を狭めるなどのリスク管理も必要です。

特に、こちらの会社が相手の会社の業務に必要な資材や業務を提供する関係であれば、これまでの債権に対して確実に回収できるような対応をしてもらえないのであれば、新たな資材や業務の提供はしないという対応もできます。

いずれにしても、取引先に信用不安が生じたときには、今後の取引による売上のことを考えるよりも、債権の回収を意識して対処するほうが、たいていは間違いないといえます。

相手方の信用調査~念には念をいれましょう

売掛を失うということは、それまでに費やした売上原価や外注費などを丸々負担しなければならないことになります。

そんなことなら、「最初から何もしないほうがましだった」ということになるのです。

そのようなことを考えると、取引に入る前の段階で、十分に相手方の信用を調査して、信用に不安がある場合には、その取引による売上を断念するか、取引をするとしてもあらかじめ債権の保全が図れる見通しを付けてから取引に入る必要があるといえるでしょう。

そして、取引継続中に支払いが滞った時などには、できるだけ早く回収を検討すべきです。やり方が分からないという場合には、早めに弁護士に相談して回収不能を回避することがあなたの会社を守ることになります。対応は早ければ早い方がよいということを忘れないようにしましょう。

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