コラム

2013-12-03

匿名社会と監視社会~インターネットの匿名の書き込みは特定されるのか?

インターネットの掲示板やツイッターなどに常識外の書き込みをする人が後を絶たず、その内容がニュースで取り上げられることも多くなっています。

書き込みをする人のほとんどは、単にその書き込みで憂さ晴らしをしたい、世間の注目を集めたいという程度の軽い気持ちだと思いますが、それを目にした側は、社会常識に照らして厳正に対処しなければならず、書き込んだ本人が想定していなかった反応が起こってしまって本人自身も戸惑っているというのが実態だと思います。

最近では、飲食店やコンビニエンスストアで食品を扱う冷凍庫などに入り込んで写真を撮影して投稿するというものが世間を騒がせましたが、これらの投稿をする際に、その後の世間の反応を予想していない投稿者の幼稚さもさることながら、投稿者が短期間で突き止められる現在のネット事情を知っていれば、おそらくこんなバカな投稿はしなかったのではないかと思えてなりません。

インターネットの書込~匿名でも自分の痕跡は隠すことは出来ない

インターネットの世界では、匿名の書き込みをしたとしても、自分が契約しているプロバイダーを経由して行うことになり、その痕跡が残ってしまうので、誰が書き込んだか分からないということはありません。

ネット社会は匿名性が特徴で、その匿名性を隠れ蓑にした陰湿ないじめが横行するということもありますが、そのことが犯罪につながるような場合には、捜査機関が書き込みをした人物を特定することは十分に可能です。

ただ、個人情報の保護や通信の秘密の保護という別の保護すべき利益があるために、通常はそこまで調査が行われていないというだけなのです。

その意味で、ネットの匿名性は完全ではありません。

ツイッターなどのSNS上の書き込みであれば、過去の投稿履歴などから、本人を特定することをゲーム感覚で行っている人たちがネット上には沢山いるので、自分の素性を隠して投稿したつもりでも、非常識な投稿であれば数日のうちに本人を突き止められて、手痛い処分を受けることになるというのは、最近のニュースなどからも良く分かると思います。



自分が思ったより監視されている、私たちの行動

私たちは、自由な社会で生活していると思っていますが、実は、高速道路を走行する車のデータが詳細に収集されているなど、一般の市民の知らないところで、私たちの行動はかなり警察などの国家機関に把握されています。

それが、犯罪行為の抑止という目的で監視カメラと多数設置するなど、分かりやすい形で監視活動が行われるようになってきたというのが最近の状況です。

このように監視カメラに見守られる社会は、一見安全で住みよいようにも思われますが、人間は完全な存在ではありませんので、通常は見過ごされてしまうような小さな違法行為を行ってしまうこともあります。
例えば、国家権力が敵視している人物がこのような小さな違法行為を行ってしまった時に、監視カメラの画像を証拠として、不当に断罪されてしまう恐れがないとは言えません。

仮に裁判で無罪を勝ち取ることができたとしても、それまでの期間逮捕・勾留されてしまえば、社会生活はずたずたにされてしまい、信用の回復も思うようにならないという現実が待っています。

また、監視社会は、個人のプライバシーを失わせる社会でもあります。

匿名社会も監視社会も、私たちにとって望ましい社会ではないと思います。社会に生活する私たちが、適度な距離感をもって、お互いのことも分かりながら暮してきたこれまでの社会の良さをなくさないようにしたいものです。

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