コラム

 公開日: 2013-12-18  最終更新日: 2016-04-10

子犬のワクチンの意味

私自身、Facebookの利用はいつも「受け身」で、周りの情報は「うんうん、そうなんだ」ともらっているものの、自分の情報をあまり「発信」しないほうだ。

それなのに、なんと2年ほど前の今頃、この私が珍しく「発信」しているコラムを見つけた。

昔、初めての試み「犬の保護&里親探し」をしたときのこと。動物保護団体にて母親犬が育児放棄したと聞き、引き取ってきたのがゲーリーだった。その帰り道、抱っこをしていたスタッフの懐にて「下痢」をしたことで「ゲーリー」と名付けられた犬がいた。私たちの「初代保護犬」であった。
たまたま今日、ゲーリーの里親になって下さったご家庭よりメッセージをいただいた。それでなんとなくFacebookをさかのぼっていたときに見つけたものだ。

以下、マイベストプロの初投稿となるコラムを、そのときの文面とさせていただこう。

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明日いっぱい、私の兄がゲーリーを世話することになった。他の家庭を経験してもらうためである。
今私たちがしているような子育ては、きっと犬業界の人間からかなりの反発を食らうに違いない。間違っている、と批判されるはずだ。

でも。
犬の将来を考えて何が悪いのか。その子がいずれ他の家庭に行った時に、順応しやすい犬に育てて何が悪いのか。

2011年12月に誕生のゲーリーは、まだ4週齢弱。いまだ母親から受け継いでいる免疫力を備えている時期。そしてその効力が落ちていく6−8週齢ほどで最初のワクチンを打ち、自らの力で抵抗力をつけていかせる、というのが免疫の仕組みである。

いろいろな場所で「子犬の時期はケージの中で飼ってください」だとか、「同居犬と交じらわせないでください」だとか、「ケージの中であれば一日中お留守番をさせても大丈夫」だとか、未だにそんなことを言っているこちら側(犬業界)の人間
がいるらしい。ペットショップのスタッフはもちろん、プロのプロと思われがちな獣医という人間でさえ、そのようなアドバイスをすると聞く。

免疫のお話は一体どこにいっちゃっているのだろう。肌と肌のふれ合いがなくても心身健やかに育つとでも思っているのだろうか。何のためのワクチンなのだろうか。何よりも、一年に数度しか会わない獣医や、もしくは購入をしたその日限りのペットショップスタッフによりその間違ったアドバイスがなされることで、飼い主がこれから心の病んだその子と向き合っていかなくてはいけないのだ。無責任なアドバイスをする犬業界の人間はその場限りでいいのかもしれないが、飼い主はその子とこれから十数年もの間寄り添っていかなければいけないのだ。

私が海外で看護士をしていたときもそうだが、本当のワクチンを打つ理由は、「心や体を養うための散歩ができるように」「いろいろなことを飼い主とできるように」「感染したとしても軽症ですむように」であった。この時期にやらなきゃいけないことを成し遂げるために、そのサポートとしてワクチンがあった。
日本では、「ワクチンが終わるまではお散歩に行かないように」と教育をされてしまう。つまり、子犬本来の好奇心により何事もスポンジのように吸収し受け入れてくれる一番大切な社会化の時期(4-20週齢)に、社会性を養う環境をシャットアウトしろ、と言っているわけだ。この時期にやらなきゃいけないことを阻止してしまうのだ。

何事もリスクを伴う。
感染だけではなく、交通事故やアクシデントの可能性はもちろんある。

でも、そのリスクは、どんなに回避したとしてもゼロにはならない。
どうせリスクがなくならないのであれば、リスクをしょってでも心の健康のために必要なことをしたらどうなのか。
「・・の可能性があるからダメ」を追求ばかりしていたら、何もできない。
守りの姿勢だけでは何も育たない。
腹を据えてリスクとしっかりと向きあうからこそ、得るものは大きいはずなのだ。

Kaz

(1/2 Hounds Facebookページ 2012/1/2 より)

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