交通事故・医療事故の被害者を守る法律のプロ
コラム
公開日: 2014-01-07 最終更新日: 2017-05-02
あけましておめでとうございます
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
私は弁護士ですので、基本的には依頼を受けた事件について、依頼者の方の利益を第一に考えて仕事をすることがまず最優先されます。
ですが、他方で社会問題にも関心を持って取り組んでおかなければ、結果として依頼者の方を守れなくなるかもしれないという思いもあります。(このあたりの実情は過去のコラム弁護士会の仕事をご参照ください。)
そのため、社会問題についても積極的に調査、検討を行い、意見を発信していかなければならないと思っています。
昨年末には特定秘密保護法が成立しましたが、この法律には全国の弁護士会が反対していました。その最大の理由は、将来濫用される恐れが高い内容の法律になっているからです。
これに対し、この法律に賛成する立場の人たちは「濫用の心配はない」「安全のためには必要だ」と反論します。しかし、濫用される恐れが高いという疑念に対する回答としては、説得的な説明がなされていないと思います。
もっとも、こうした意見のすれ違いが生じてしまう大きな原因の一つとして、「今」しか見ていないか、「将来」を見越して考えているかという点で根本的な違いがあるのではないかと感じています。
今の政治家のみなさんは、もしかすると本当に濫用する気はないのかもしれません。ですが、将来の政治家のことまで本当に保証できるのでしょうか?
法律は、今だけに適用されるものではありませんから、将来にも適用されるものとして検討されるべきです。ですから、今そこにいる人たちを信じればそれでよいというものではありません。
長期的視点に立って、10年先、20年先を見据えた上で「本当に濫用の恐れはないのか?濫用を防止できる仕組みが保証されているのか?」を考えて制度を作るのが、政治の本当の役割だと思います。
まだ遅くはありません。
私たちの子どもや孫といった将来を担う人たちのためにも、私たちは、今だけを考えるのではなく、将来を見越した観点を持って社会生活を送り、場合によっては積極的に意見を表明していくことが大事だと思います。
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